ChatGPT の画像作成は、いよいよビジネス用途のたたき台として使えるレベルに入ってきたと感じます。
特に、化粧品や美容系のチラシ、LP のファーストビューのような「世界観・商品・キャッチコピー・価格訴求」を1枚の中にまとめる画像では、かなり実用的な品質が出るようになってきました。
もちろん、そのままクライアントに納品できるかというと、まだ確認や修正は必要です。ただ、一発目の提案画像としてはかなり強い。今回は、架空のシャンプー LP を題材に、どのくらいのものが出てくるのかを見ていきます。
画像生成AIは、もう「雰囲気画像を作るもの」だけではなくなってきました。
商品名、価格、CTA、日本語コピーまで含む広告・LPの初稿を作れる段階に近づいています。
まずGeminiにLP用のプロンプトを作らせた
今回は、いきなり ChatGPT に画像を作らせたわけではありません。
最初に Gemini へ、次のように依頼しました。
LPを作ります。
架空のシャンプーを設定して、プロンプトを作って。そこで出てきたのが、架空の商品「Nelmia(ネルミア)ナイトリペアシャンプー」のLP設計です。
商品設定は、かなり具体的でした。
- 商品名: Nelmia(ネルミア)ナイトリペアシャンプー
- コンセプト: 夜の間に髪と心を整える「睡眠美容」シャンプー
- ターゲット: 忙しい30〜40代女性
- 悩み: 髪のうねり、パサつき、朝のヘアセット時間
- 強み: ナイトシルク処方、天然精油の香り、アミノ酸系洗浄成分
- オファー: 定価3,500円、初回限定1,980円、送料無料、いつでも解約OK
この時点で、単なる画像指示ではなく、LPに必要なマーケティング要素がかなり整理されています。
そのプロンプトをChatGPTの画像作成に渡した
次に、ChatGPT の「画像の作成」で、Gemini が出したLP概要をそのまま渡しました。
依頼内容は、ざっくり言うとこうです。
以下の概要に基づき、売れるLPの画像を作成してください。
まずは、スクロールしなくても見れる範囲くらいまでで構いません。その結果、出てきたのがこの画像です。

見てまず感じたのは、美容系LPとしての完成度がかなり高いということでした。
商品ボトル、モデル、香りを連想させるラベンダー、価格訴求、CTA、悩み訴求、口コミ、初回キャンペーンまで入っています。しかも、日本語がかなり自然です。
以前の画像生成では、日本語が崩れたり、文字の密度が高いデザインで違和感が出たりすることが多くありました。ところが今回の出力では、少なくとも一目で「LPっぽい」「広告っぽい」と感じられるところまで来ています。
特に美容系・化粧品系との相性が良い
今回の画像で強く感じたのは、化粧品や美容系との相性の良さです。
理由はいくつかあります。
- 商品写真風の見せ方と相性が良い
- 色味や光の演出で世界観を作りやすい
- モデル、香り、泡、植物素材などのビジュアル要素が多い
- 感情に寄り添うコピーとデザインの相性が良い
- LPやチラシとして「それっぽさ」が伝わりやすい
もちろん、実在商品の場合は薬機法や景品表示法、成分表示、ブランドガイドラインなどの確認が必要です。AIが作ったからOK、という話ではありません。
それでも、初回提案や方向性確認のためのビジュアルとしては、かなり使えると感じます。
日本語が自然になったことの意味は大きい
今回いちばん大きい変化は、日本語です。
これまで画像生成AIでチラシやLPを作ろうとすると、画像の雰囲気は良くても、日本語部分で一気に実用性が落ちることがありました。
- 文字が読めない
- 漢字が崩れる
- 不自然な日本語になる
- 数字や価格が壊れる
- CTAの文言が広告として弱い
こうした問題があると、結局は画像として使えません。デザインの中心に文字があるチラシやLPでは、文字が崩れるだけで実務投入が難しくなります。
今回の画像では、細かく見れば修正したい点はあります。それでも、少なくとも「日本語が入った広告画像の初稿」として成立しているのは大きな変化です。
ただし、納品物にするには修正が必要
一発目の品質としては抜群です。
ただし、クライアントに納品する仕上がりにするには、当然まだ修正が必要です。
たとえば、実務では次のような確認が必要になります。
- ブランド名や商品名の表記が正しいか
- 価格、税込表記、送料、定期条件に誤りがないか
- キャッチコピーが法的に問題ないか
- 効能効果を言いすぎていないか
- CTAやボタン文言が実際の販売条件と合っているか
- スマホ表示やレスポンシブ展開に落とし込めるか
- Web実装時に画像ではなくテキスト化すべき部分はどこか
AIが作ったLP画像は、完成品というより、かなり強いラフ案として見るのが現実的です。
デザイナーや制作者の仕事が不要になるというより、最初の方向性出しや比較案づくりが一気に速くなる。今のところ、私はそう捉えています。
制作現場では、使いどころを分けるのがよさそう
今回のような画像は、制作現場でいきなり最終納品に使うより、次のような場面でかなり役立ちそうです。
| 使いどころ | 向いている理由 |
|---|---|
| 初回提案の方向性出し | 雰囲気や訴求軸を早く見せられる |
| LPのファーストビュー検討 | キャッチコピー、商品写真、CTAの配置を試せる |
| チラシのデザインラフ | 色味や世界観の候補を複数出しやすい |
| クライアントとの認識合わせ | 言葉だけでは伝わりにくい完成イメージを共有できる |
| 社内検討用の仮ビジュアル | 本制作前の判断材料にしやすい |
逆に、最終的な納品物では、人間が責任を持って確認すべき部分が残ります。
AIが出したものをそのまま出すのではなく、どこを採用し、どこを直し、どこを作り直すか。ここが制作側の腕の見せどころになっていくと思います。
次に気になるのは「修正できるのか」
今回の画像は、一発目としてはかなり良いものでした。
ただ、実務では一発で終わることはほとんどありません。
- ボタンの文言を変えたい
- 価格部分だけ直したい
- モデルの雰囲気を変えたい
- 商品ボトルの形を変えたい
- 一部のコピーだけ差し替えたい
- PC版からスマホ版へ展開したい
こうした修正がどこまで自然にできるのか。
ここが、ビジネスで本格的に使ううえでかなり重要になります。
次回は、今回作ったようなLP画像に対して、そもそも修正指示がどこまで効くのか、どこからは人間のデザインツール作業に戻した方がよいのかを見ていきたいと思います。
まとめ
ChatGPT の画像作成は、少なくとも広告やLPの初稿づくりでは、かなり実用段階に近づいていると感じます。
特に、美容系・化粧品系のように、世界観、商品、人物、コピー、価格訴求を組み合わせる領域では、一発目から驚くほど完成度の高い画像が出てきます。
ただし、ビジネスで使うなら「生成できる」だけでは足りません。
正しい情報に直せるか。法的に確認できるか。ブランドに合わせて調整できるか。Webや印刷物として実装できるか。
画像生成AIは、制作の入口を大きく変え始めています。
そして次に問われるのは、その画像を実務の品質まで直せるかです。