Webサイトの表示を軽くすることは、利用者の待ち時間だけでなく、通信量や端末・サーバーの処理を減らすことにもつながります。大きな画像、動画、JavaScript、Webフォントを実務的に見直す方法を整理します。
環境配慮を特別な機能にしない
W3CではWeb Sustainability Guidelinesの検討が進められています。環境への影響はサーバーだけで決まらず、設計、コンテンツ、開発、ホスティング、利用者の端末まで関係します。
企業サイトでは、まず表示速度と運用負担を減らす改善から始められます。環境配慮のためだけの装飾やバッジを追加するより、不要な転送と処理を実際に減らします。
画像は大きさと形式を見直す
スマートフォンで幅400ピクセル程度に表示する画像へ、数千ピクセルの元画像をそのまま送らないようにします。表示サイズに合った画像を用意し、WebPやAVIFなども対応状況を確認して利用します。
画質を落としすぎると商品や制作事例が伝わらないため、ファイルサイズだけを目標にしません。重要画像と装飾画像を分け、装飾は軽く、実績写真は必要な品質を残します。
自動再生動画は目的を確認する
ページを開くだけで大きな動画を読み込むと、見ていない利用者にも通信が発生します。内容理解に動画が不可欠か、静止画と再生ボタンで代替できないか確認します。
自動再生する場合も、音声、ループ、モバイル通信時の扱い、停止操作を検討します。会社紹介動画を全ページへ読み込むのではなく、必要なページに限定します。
JavaScriptと外部サービスを棚卸しする
| 対象 | 確認すること |
|---|---|
| アクセス解析 | 同じ目的のタグが重複していないか |
| チャット・予約 | 利用しないページでも読み込んでいないか |
| SNS埋め込み | 表示前から大量通信していないか |
| アニメーション | JavaScriptなしでもCSSで足りないか |
| 古いプラグイン | 停止後もコードや設定が残っていないか |
外部サービスは便利ですが、利用者の通信、プライバシー、障害時の表示にも影響します。導入日と担当者を記録し、使われていないものを外します。
Webフォントは文字種と本数を絞る
日本語Webフォントはファイルが大きくなりやすいため、太さを何種類も読み込まない、必要な文字だけ配信する、端末標準フォントを活用するといった選択があります。
ブランド表現が必要な見出しだけWebフォントにし、本文は読みやすい標準フォントにする方法もあります。読み込み失敗時の代替フォントとレイアウト変化も確認します。
改善前後を同じ条件で測る
トップページだけでなく、画像の多い実績ページ、ブログ記事、フォームを測ります。転送量、LCP、操作性に加え、更新担当者が画像を最適化し続けられるかも確認します。
一度軽くしても、新しい画像やプラグインで元に戻ります。WordPressでは画像サイズ、アップロード方法、プラグイン追加のルールを運用手順へ含めます。
まとめ
持続可能なWebサイトは、特別な見た目ではなく、必要な情報を少ない通信と処理で届け、長く更新できるサイトです。画像、動画、JavaScript、フォントを目的から見直せば、表示速度、使いやすさ、環境負荷を同時に改善できます。