岡崎商工会議所は、2026年10月31日と11月1日の秋まつり会場で、商品やサービスを販売・体験してもらいながら消費者の声を集めるテストマーケティング出店者を募集しています。人が集まる場は貴重ですが、「感想をたくさん集める」だけでは商品改善につながりません。何を判断するための調査かを先に決め、短いQRアンケートと現場メモを組み合わせることが大切です。
秋まつり会場で消費者の声を集める取り組み
岡崎商工会議所の案内では、会場は乙川河川敷の殿橋下流左岸、開催時間は両日とも10時から16時です。約2万5,000人が訪れる秋まつりで、価格、味、見た目などへの意見を集め、商品・サービスの改善や販路開拓につなげることが目的とされています。
出店対象は、新商品や既存商品の磨き上げに取り組みたい会員事業所などです。募集は6事業者の先着順で、申込締切は9月15日と案内されています。参加条件や募集状況は、申込前に必ず公式ページで確認してください。
最初に「今回決めたいこと」を一つ選ぶ
アンケートを作る前に、結果を使って何を決めるのかを一つ選びます。価格を決めたいのか、味や仕様を直したいのか、誰に売るかを見直したいのかで質問は変わります。
| 決めたいこと | 聞く内容の例 |
|---|---|
| 価格 | この内容なら購入を検討できる価格帯 |
| 商品仕様 | 良かった点と直してほしい点 |
| 見せ方 | 最初に興味を持った写真、言葉、特徴 |
| 販路 | どこで買えると便利か |
| 再購入 | もう一度利用したい条件 |
一度の調査で全部を決めようとすると質問が増え、回答途中の離脱も増えます。主目的を一つ、補助的に確認することを一つ程度に絞ると、結果を使いやすくなります。
QRアンケートは一分以内を目安にする
イベント会場では、回答者も次の予定があります。長い自由記述や細かな属性質問を並べるより、選択式を中心にして一分程度で終わる量を目指します。
例えば、価格の反応を確認するなら次の五問程度で十分です。
- 商品を実際に試したか
- 最も良いと感じた点は何か
- 改善してほしい点は何か
- 購入を検討できる価格帯はどれか
- 補足があれば自由に記入する
「満足しましたか」だけでは、次の修正内容が分かりません。「何を変えれば買いやすくなるか」を答えられる質問にします。回答者を誘導しないよう、良い評価だけを前提にした選択肢も避けます。
回答数だけでなく、試した条件を残す
同じ商品でも、試食した時間、天候、混雑、説明したスタッフによって反応が変わります。QRアンケートには向かない現場情報を、スタッフ用の簡単な記録表に残します。
- 時間帯と天候
- どの商品や試作品を提示したか
- 表示した価格
- お客様が最初にした質問
- 購入したか、見送ったか
- 混雑で説明を省略したか
個人を特定する情報は、目的がない限り集めません。メールアドレスなどを販促に使う場合は、利用目的を示し、アンケート回答と広告配信への同意を曖昧に一体化しない運用が必要です。
二日間なら途中で集計し、二日目に確かめる
二日間の出店では、初日の終了後に回答を確認できます。ただし、初日の少数意見だけで商品を大きく変えるのは早計です。
まず、質問が理解されているか、回答が特定の選択肢に偏りすぎていないか、自由記述に同じ指摘が繰り返されているかを確認します。二日目は、初日に見えた仮説を確かめる程度の小さな変更に留めます。
たとえば「価格が分かりにくい」という声が多ければ、値下げする前に価格表示を大きくする、内容量を明記する、比較対象を示す、といった見せ方を試せます。価格への不満と、情報不足による不安を分けて考えることが重要です。
終了後は意見を三つに分ける
集まった意見は、件数順に並べるだけでなく、次の三つに分けます。
- すぐ直せる表示や説明の問題
- 試作や原価確認が必要な商品上の問題
- 今回の対象客とは合わない要望
すべての要望に応える必要はありません。誰の、どの場面の意見かを見ながら、採用するものと見送るものを決めます。変更した内容と理由を記録しておくと、次回の販売で比較できます。
まとめ
テストマーケティングで大切なのは、回答件数を増やすことではなく、次の判断に使える形で声を集めることです。決めたいことを一つ選び、QRアンケートを短くし、現場条件をスタッフが補足します。
岡崎のように対面で多くの人と接点を持てる機会では、Webフォームと現場観察を組み合わせることで、「好評だった」で終わらない改善材料を残せます。